海外で卵かけご飯は危険とよく言われていますが、これは日本の卵は生食を考えて流通しているが諸外国では生食文化は基本無いので食中毒の原因になるサルモネラ菌の対処ができていないためである。
ただX上では結構問題ない旨の投稿を見ることもあったのでちょっと調べてみた
日本卵業協会によると <=読みたければクリック
日本の流通している卵は消毒が行われており感染率は0.003%つまりは100000回食べて3回サルモネラ菌を口にする可能性があるが付着率が低く常温保存でも一定期間は食中毒の心配はないそうです。
また上記webページには
サルモネラ菌の増殖が起こらない期間は、たまごの保存温度によって決まります。英国のハンフリー博士の研究に基づいて算出されたものであり、その期間は、夏は短く、冬は長くなります。
賞味期限は、この算出された期間に、家庭における冷蔵保存(10℃以下)の7日間を加えたものです。
(私見:寒いと増殖しないので長く生で食べられる,これ読む限り日本の卵の賞味期間はサルモネラ菌を意識してるので目玉焼き等なら賞味期間が過ぎても平気そう)
同様にweb上にたまごの保存温度と生食できる日数(理論値)が載っており
10℃ 57日 29 ℃ 15日とのこと
さてフィリピンではどうなのか?
先ずは卵のサルモネラ菌感染率
University of the Philippines at Los Banos <=クリック
自分は知らない大学ですが上記レポートによるとマニラのwet marketで2040個の卵を20グループに分けて102個のサンプリング調査したが、卵の中身が感染しているものは0 殻に付着していたものが、13個であった
単純に13/102=1.27%
サンプリングテストの計算覚えていないのでよくわからないが、本文によると1,27-25.49%の感染率になるらしい。
<2040個全部調べて欲しかった >
In this study, a total of 2,040 chicken eggs were randomly collected
from the major public wet markets of the 17 municipalities and cities of
Metro Manila, Philippines to determine the level and distribution of
Salmonella spp. in chicken eggs in the region. Of the 102 pooled egg
samples (20 eggs/pool) tested, no Salmonellae were isolated from
internal egg contents while 13 pooled shell egg samples were
Salmonella-positive, yielding an egg isolation rate of 1.27-25.49%.
Salmonella-positive samples were obtained from 11 of the 17 public wet
markets examined. |
ここで自分が驚いたのは、in eggの感染が0なことです。すなわち殻の処理がうまくいけばほとんど卵かけご飯は問題ないことになります。
ここでいくつか海外で生卵を食している方の情報を勝手にシェア
1)スーパーで一番安い卵を買う<=良く売れるので回転率が高く新鮮
2)冷蔵庫から出したら水滴がつかないうち利用<=卵が呼吸してるから水と一緒にサルモネラ菌侵入を避ける目的と思われる
3)手をよく洗う<=殻を触るので 殻についてるサルモネラ菌を触ってる可能性あり
4)殻が入らないようにする
この方はこれだけですき焼きを生卵で楽しんでいます
1)ボールに卵を入れ熱湯を注ぎ30秒 余りつけすぎるとっ調理されてしまう
2)低温調理器で60℃で4分~5分加熱
旅じぃ調べ
サルモネラ菌の消毒は75℃1分をうたっている専門家が多いです。
上記Bの中で引用されている日本養鶏協会では70℃ 1分です
ある文献では60℃ 3.5分で大幅減少 20分でほぼ死滅とのこと
60℃で卵が固まらないか?最初の検索では
卵の凝固温度は、卵黄65~70℃・卵白は75~78℃です
と出ていたので、なるほど60℃ならほぼ問題ないと思ったのですが、58℃説もあったりしますがBの方は実績で書いているのでおそらく大丈夫なのだと思います
総括
あくまでもたった一つの論文からの推測ですが、フィリピンの卵は、自分が思っていた以上に安全でサルモネラ菌のin eggへの感染はほとんどなく on egg も102個中13個感染という状況でした。
よってある方法で卵かけご飯食べても平気といえるのは、100回食べてからでないとたまたまOKだったのかもしれないので卵かけご飯平気だったというポストはうのみにしない方が良いかもしれないです。
おそらくは、殻に菌がついてると考えて処理すればかなり安全に卵かけご飯が食べられると思えます
個人的には、新鮮な卵見つけたから卵かけご飯にした等のポストを見ると新鮮さじゃなくてサルモネラ菌の有り無しだろうと思っていたのですが、増殖することを考えると新鮮=安全も必ずしも間違いではない気がしてきました
滋賀県のHPでは
一般にサルモネラの発症菌量は10万個以上といわれています。しかしながら、集団発生事例の原因食品の調査から、100~1,000個でも発症することが明らかにされています。
特に小児や高齢者はサルモネラに対する感受性が高く、数個から十数個の感染でも発症する可能性がありますので、十分な注意が必要です。
自分がいる国の感染率は下記が参考になるかもしれないですヨーロッパのデータが多いですがアジアも少しあります
旅じぃはどうするか?
上記で紹介したB方式かなと思っています
shopeeで低温調理器を調べてみたら3,500phpぐらいです
でもフィリピンの卵って黄身の色が薄くてなんか卵かけご飯に合うのかなとも思っています
でも低温調理器高い。コロナで買った消毒用アルコールを殻に吹きかけたらダメかな~
エチルなら消毒効果大らしいけどメチルは食物に使ってはダメかな~
持ってるのはISOPROPYLアルコールだった
殻か中に浸透するのは少量だしなんか平気そうな気がするけど悩み中
参考
皆様のブログ等を徘徊していたらPasteurized Eggs(低温殺菌卵)というのが売っていてものによっては生食OKと記載されているそうです
なお
「Pasture Raised Eggs(放牧育ち)」、「Pastured Eggs(同じく放牧育ち)」と記載が似ているので間違えないように!
注)卵かけご飯は自己責任でお食べください